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製鉄所排気ガスを肥料に

  • 2017/01/11

連邦教育研究省(BMBF)のイニシアチブCarbon2Chem(製鉄所排気ガスの肥料化)の設備の鍬入れ式が行われ、これに関して概略下記のような報道発表がなされた。

BMBFラッヘル政務次官はノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州首相、テュッセンクルップKK社長等と共にBMBFのイニシアチブCarbon2Chemの研究・一次製品用施設建屋の鍬入れ式を行った。2018年から製鉄所の排気ガスの再生利用が可能となる。CO2は農業用肥料等、新しい原料に加工される。

ラッヘル次官は「環境に優しい生産をいかにして成功させるかを示すもので、テュッセンクルップSteel Europe株式会社の拠点において、製鉄所排気ガスから肥料、プラスチック、燃料を作り出す実証実験をする。これによってCO2節減効果を期待している」と語った。

Carbon2Chem研究プロジェクトでは、8社の企業とマックス・プランクおよびフラウンホーファーの研究所、その他の研究機関が共同で、製鉄所排気ガスの再生利用可能な方法を開発する。これに必要な水素は再生可能エネルギーによる余剰電力によって生産される。Carbon2Chemは、ドイツの製鉄分野の年間CO2排出量の2.000万トンを経済的に利用しようとするもので、これはドイツの産業およ製造業により排出される年間CO2排出量の10%に当たる。

この研究においては、実践的条件下で基礎研究から産業技術スケールへの移行が行われる。デュイスブルクのテュッセンクルップ製鉄所の製鉄所ガスネットワークへ直接アクセスすることができる、約2,600㎡のガス浄化および水の電気分解用デモンストレーション・プラントが建設される。BMBFは今後4年間に同研究一次製品施設の利用および整備だけで約1,000万ユーロを投資する。完成は2018年春の予定。

Dr. HiesingerテュッセンクルップKK社長はこの施設の重要性を強調し、「このプロジェクトが成功すれば、鉄鋼業のCO2負荷は著しく減少することになる。同時にCarbon2Chemはエネルギーネットワークの安定化に大きく寄与することになる」と語った。テュッセンクルップはこの施設のため3,380万ユーロを用意する。

Carbon2Chemにより初めて鉄鋼メーカー、電力生産者、化学産業の産業分野横断的なネットワークが生まれる。これら分野はNRW州にとって重要な役割を担い、18万人を超える雇用を創出する。BMBFはこれによって排気ガス集約的な産業の持続的、構造的な発展を支援する。

ヴァンカ大臣は6月の記者会見の中でCarbon2Chemのスタートを宣言した。BMBFはこの研究プロジェクトを合計6,000万ユーロ強で助成している。参加企業・機関が2025年までに1億ユーロ強の投資を計画している同プロジェクトは商用化されれば10億ユーロ以上の規模となる見込み。

出典: JSTデイリーウォッチャー

Foto: BMBF ©Rainer Schoeer 

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こちらはリサーチ・イン・ジャーマニー掲載の最新ニュースです。
(英語のみ)

 

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