Content - DWIH Tokyo Newsletter 06/2012

読者の皆様

ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京(DWIH東京)の第5号ニュースレターをお届けします。

今号では、ドイツ・イノベーション・アワード「ゴットフリード・ワグネル賞2012」の最優秀賞を獲得した、放射線医学総合研究所の山谷泰賀氏へ行ったインタビューを掲載しています。また、ドイツの学術界で最近大きな話題となった、連邦政府と州によるドイツの大学における科学と研究の促進を目的とした「第2期エクセレンス・イニシアティブ」の選考結果についても取り上げています。あわせてご覧ください。

DWIH東京

「ゴットフリード・ワグネル賞2012」 5組の若手研究者が受賞

2012年6月19日、東京のドイツ連邦共和国大使公邸にて第4回ドイツ・イノベーション・アワード「ゴットフリード・ワグネル賞 2012」授賞式が開催され、5名の受賞者とそのチームメンバーが発表されました。最優秀賞には、独立行政法人 放射線医学総合研究所 分子イメージング研究センター 生体イメージング技術開発研究チーム チームリーダーの山谷 泰賀氏らによる「がん診断と放射線治療を融合するOpenPET」が選ばれました。本賞は、DWIH東京と在日ドイツ商工会議所、そしてイノベーションを重視するドイツ企業10社が共催しています。

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インタビュー 放射線医学総合研究所 山谷泰賀 博士 ―効率的ながん診断と治療への画期的な一歩

Foto: BMBF

今回、ドイツ・イノベーション・アワード「ゴットフリード・ワグネル賞2012」最優秀賞受賞者の独立行政法人 放射線医学総合研究所 分子イメージングセンター 生体イメージング技術開発研究チーム チームリーダーの山谷泰賀博士の研究室を訪問し、お話を伺いました。山谷博士が受賞した研究テーマは「がん診断と放射線治療を融合するOpenPET」です。博士らの研究チームは、自ら発明した世界初の開放型PET装置「OpenPET」を利用し、PETと放射線治療を融合したシステムを考案しました。安心で安全ながん診断と治療の改善に向けた画期的な一歩が踏み出されたことが評価され、今回の受賞となりました。

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大学研究支援プログラム「エクセレンス・イニシアティブ」選考結果を発表

©DFG

2012年6月15日にシャヴァーン連邦教育研究大臣は、第2期エクセレンス・イニシアティブの最終選考結果を発表しました。11の大学が「未来コンセプト」に選出されたほか(選出された大学は一般的に「エリート大学」と呼ばれる)、45の大学院と43のエクセレンス・クラスターがその卓越性を認められ、助成の対象となりました。2012年から2017年の5年間にわたり39大学の99プロジェクトに対して総額27億ユーロの助成金が支給されます。対象となるのは自然科学・工学分野のみならず、人文・社会科学にいたる幅広い分野です。 

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ドイツへの扉 ~UAS7: ドイツの応用科学大学連合~

UAS7はドイツの応用科学大学の名門7校の連合体です。UAS7は学士および修士過程における広範囲かつ多様な470の学位プログラムを提供しています。UAS7全体で8万2,000名の学生を有し、2,080名の常勤教員および産業界などから招聘した数千名の非常勤の教員が指導にあたっています。UAS7のメンバー校は、世界各国の大学1,000校以上と協力関係を結んでいます。

UAS7では以下のプログラムなどを提供しています。
・ 工学全般およびコンピュータサイエンス
・ ビジネス・マネジメント・経済学
・ 人文科学・社会科学・ライフサイエンス
・ 建築・芸術・デザイン

また、留学生に対しては、サマー・プログラム、交換留学、学位取得のための学士・修士課程、英語の講義による国際大学院課程などを提供しています。国際的な共同修士プログラムにも力を入れています。

ドイツの応用科学大学(UAS)は、1970年代初めに産業界の国際競争力維持を目的として設立されました。強固な学術的基盤に基づいた実践志向の教育への要望が高まり、それに応えるために新しい形の大学が設立されました。

UASでは、通常の大学とは異なり、応用志向の教育を通して将来の専門的なキャリア向けた準備を行います。研究に対する重要性は増しているものの、中心となるのはあくまでも教育です。ここでは理論を応用して実際の課題に対処できるように学生を指導します。学生は卒業後にすぐに産業界で応用できるスキルを学ぶことができます。

UAS7は、UAS7メンバー大学とドイツ学術交流会(DAAD)の出資による奨学制度として、スタディ&インターンシッププログラム(SIP)を提供しています。またUAS7メンバー校の多くの学部では、DAAD旅行プログラムを通して夏期研究インターンシップも提供しています。詳しくはこちらをご覧ください。

UAS7のメンバー大学
ベルリン経済法科大学 Berlin School of Economics and Law
ブレーメン応用科学大学 Bremen University of Applied Sciences
ケルン応用科学大学 Cologne University of Applied Sciences
ハンブルク応用科学大学 Hamburg University of Applied Sciences
ミュンヘン応用科学大学 Munich University of Applied Sciences
ミュンスター応用科学大学 Münster University of Applied Sciences
オスナブリュック応用科学大学 University of Applied Sciences Osnabrück

UAS7のホームページ(英語)

ニュース

固体電気化学反応を原子レベルで観察することに成功 ―アーヘン工科大学、ユーリッヒ研究所とNIMSの共同研究
独立行政法人物質・材料研究機構(NIMS)国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の青野 正和 拠点長、長谷川 剛 主任研究者、鶴岡 徹 MANA研究員らの研究グループと、ドイツ・アーヘン工科大学のR. バーザー教授、ユーリッヒ研究所のI. バロブ博士らの研究グループは共同で、固体電気化学反応における電子の授受とそれに伴う金属イオンの還元・析出反応を原子レベルで観察することに初めて成功したと発表しました。
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ボッシュの安全システムを高く評価 ―世界の2台に1台の新車がESCを装備
ボッシュの、横滑り防止装置ESC(エレクトロニック・スタビリティ・コントロール)の開発と市場導入が評価され、「Global NCAP賞2012」を受賞しました。この賞は、消費者保護機関であるグローバル新車アセスメントプログラム(Global New Car Assessment Programme-Global NCAP)から授与されるものです。Global NCAPは、アクティブ セーフティ ・システムを搭載すれば、交通事故や死亡事故の発生件数を劇的に削減できると期待しています。また、車両安全システムのみならず、モーターサイクル用のボッシュ安全技術においても高く評価されています。
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マックス・プランク天文学研究所がHDF850.1銀河の距離を特定 ―125億光年の宇宙の果て
1998年に存在が確認されたHDF850.1銀河は、これまでハッブル宇宙望遠鏡からもその姿を捉えることができませんでした。しかし他の観測結果から、この銀河は観測可能な宇宙空間において最も大量の星を形成する銀河の一つだということが知られていました。マックス・プランク天文学研究所のファビアン・ヴァルター氏が率いる研究チームは、世界で初めてこのHDF850.1銀河の地球からの距離を特定し、125億光年であることを明らかにしました。
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お知らせ

ドイツ持続可能性高等研究所所長・元ドイツ環境大臣のクラウス・テプファー博士が来日
持続可能性高等研究所(IASS)所長で、福島の原発事故を受けてドイツ政府に招集された「倫理委員会」会長のクラウス・テプファー博士(元ドイツ連邦環境・自然保護・原子力安全相)の7月下旬の来日にあわせて、DWIH東京では講演会を企画しています。詳細は追ってDWIH東京のホームページに掲載します。

日独シンポジウム "Positive Aging"を開催
DWIH東京とドイツ国立学術アカデミー レオポルディーナの共催で、日独シンポジウム"Positive Aging"を2012年10月9日(火)に東京で開催します。詳細は追ってDWIH東京のホームページに掲載します。


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